}【これまでのあらすじ】 |
もう何が事件やら。
| しかしそのカレーうどんが事件の重要な鍵となっていようとは、誰も気づいていなかったのだ。 |
なんか前回言っていたような気がするぞ。
| そしてホームズは執事が、マスグレーヴ家に伝わるある儀式に興味を持っていたことを知るのだった。 |
その儀式の謎を解き、庭の木の下を掘ったところ、なんと謎の地下室への階段が発見されるのだった。 |
| その階段の先には、あの紋章がきざまれた大きな石造りの扉が… |
なんだよ。 |
前回言い伝えとか紋章とかそんな話があったか!?
| いや、したんじゃないかな？ |
| そうだったかな？ |
| いや、クリーニング屋の話もしたぞ。 |
覚えてるじゃないか。
なにしろ長い話だからな、所々はしょらないとやってられないわけだよ。 |
だったらもっとはしょる場所があっただろうが。
| はしょりたい時にはしょる、それが近代的な自由人というものだよ。 |
聞かされる側の人間には自由はないのか？
| あえて、というならしてもいいぞ。 |
| ではしよう。 |
あっさりしてるなあ。
| う、うわああああっ！ |
| ふう、危ないところだった。まさかこんなところで奴に出くわすとは。 |
あ、違ったこれは「四つの署名」事件の回想だった。 |
| というよりもこれは、記憶と別次元の記憶がワームホールによってつながり、あらたな記憶の道を形成したのだと考えられる。 |
とりあえず僕がカレーうどんを食べていた頃まで話を戻そう。 |
やれやれまたカレーうどんの話か。
| ぞばーずばーずばー。 |
ずばっ？ |
音で返事するな。
| そんなこと言ってもしょうがないじゃないか。 |
| いや、今のはどんぶりに残ったカレー汁をすすりきった音だ。 |
むっ！おいマスグレーヴ！ |
| これを見てくれ！ |
| 「大いなる儀式を執り行う時、マスグレーヴの子孫よ、その前に光輝に満ちた宝が現れるだろう…」。 |
ど、どういう意味なんだいこれは？
君にもわからないのか？ |
まったく何のことだか…。
| うーむ宝か…。執事の失踪と何か関わりがありそうだな…。 |
なんだよ。 |
またはしょったな。
| いや、はしょってないぞ。 |
じゃあどこにそんな儀式がどうのこうのとか言うメッセージがあったんだよ。
| ここだよ。 |
ここ？
| そう！このカレーうどんの入っていたどんぶりの底さ！ |
なにしろぼーっとした奴だったからなあ。 |
| ともかくこの儀式が何なのか… |
| そして儀式の謎を解いて… |
……。
庭の木の下を掘り、謎の地下室へと向かうのだ！ |
紋章のきざまれた大きな石造りの扉がある…か…