}【これまでのあらすじ】 |
ガスかあ。
| しかし、僕のとっさの機転により、ガスは見事取り払われた。 |
どうやって？
| つまり、ガスを全てカナリアに吸わせることにより、地下室からガスを取り除いたのだ。 |
とにかくカナリアがガスを吸い取り、無毒化したことだけはゆるがせの出来ない事実だ。 |
| うーむ、ガスを吸ったカナリアというのはかなりコンパクトでいいな。 |
このせまい地下道を通るのにはもってこいだ。 |
地下道？そんなに広いのか地下室は。
| うーむ、これはかなりの大冒険になりそうだ。 |
いざとなればこのジュウシマツが毒を吸い取ってくれるから心配はないんだが。 |
| この壁に金の燭台がある。昔はここにロウソクを立てていたんだろうな。 |
そんなに頻繁に使うところだったのか。
む？これは？ |
どうしたんだいホームズ。
| この燭台に残っているロウソクは、大英帝国で普通に使われているものではないな…。 |
そうなのかい？
| このロウソクかすにはインドで使う香が入っている。 |
| ビャクダンとかハーブとかそういったものだ。 |
ということは？
ここが利用された時は、この地下室はインドっぽい臭いで満たされていただろうな。 |
| しかし、この地下室が作られた頃には、まだインドは大英帝国の植民地ではない…こういった香料は莫大な価格がしただろう… |
全く金の話には興味を示さない奴だなあ。 |
| これはまた豪華な装飾だなあ。金の像…これはインドの神像だなあ。 |
カギはかかってないようだな。 |
じゃあ入るよー。
| 待て待て待て、いったい中に何がいるかわからないんだ。ピストルの用意をしておけ。 |
その黄金の…もういいか。 |
じゃ、開けるよー。
| せーの。 |
| !! バーン！ |
ふう…まさかこんなところにジュウシマツがいるとは…。危ないところだった… |
| とりあえずジュウシマツの死体をカナリアに掃除させておこう。 |
| しかし…ここは…一体何の部屋なんだ？ |
さっきの扉にあった巨大な神像が立ち並んでいるね。
燭台や香炉もあるな…何かの儀式に使われた部屋なのか…？ |
それにこのぼろぼろにさびたナイフ…
| 半分朽ちた木の板…。 |
さらにセットでそろえられたどんぶり… |
壁一面に並んだ有名人のサイン…
| そして食券の自動販売機… |
……。
| 壁に掛かった営業許可証… |
テーブルの上に置かれた割り箸立て…
| 薬味をとってくるためのネギ畑… |
福神漬けの瓶…。 |
| 一味唐辛子の瓶… |
| まさか！まさかここは!! |
……。
まさか…！ここがカレーうどん屋だというのかっ!? |
何がまさかだっ!!