ふたご1

「インコヒーレントな世界情勢に深く切り込みます。」

ふたご2 「やっぱりなんだかわかりません。」

ふたご1

「日本総合研究所の試算によると阪神タイガースが
日本一になった時の経済効果は約1133億円になると
計算されてますよ。 」

ふたご2 「まあ優勝したらの話ですがね。」

ふたご1

「巨人が優勝したら景気がよくなると
言っていた人たちはどこに行ったんですか。 」

ふたご2 「どこにも行ってないと思いますが。」

ふたご1 「しかし単純に経済効果だけではないですよ。
球団の優勝はもっとさまざまな効果があることを
みんなご存じない。 」

ふたご2

「え、そうなんですか。」

ふたご1 「昨年の平壌日朝首脳会談も巨人が日本一になったことの
効果のひとつですよ。 」
ふたご2 「いや、首脳会談の時にはまだ日本一決まってなかったんじゃ
ないですか。 」

ふたご1

「1969年のアポロ11号の月面着陸、1970年の三島由紀夫割腹、
1989年のベルリンの壁崩壊、1994年のセガが「セガサターン」、
ソニーが「PlayStation」、そしてなんといっても松下が「3DOリアル」を
出したりしたのもみんな巨人日本一の効果なのですよ。 」

ふたご2 「どういう因果関係で起こったんですかそれは。」

ふたご1 「よくわからないのが巨人日本一効果の特性です。」

ふたご2 「そんな逃げ方があるか。」

ふたご1 「これに比べるとロッテが日本一になったときの効果は
わかりやすいですよ。 」

ふたご2 「はあ。」

ふたご1

「まず全国民のお口がさわやかミントの香りに。 」

ふたご2 「まあわかりやすいですね。」

ふたご1

「そして日本国民のあごがすべて丈夫に発達します。 」

ふたご2 「なるほど。」

ふたご1

「そして国民総アントニオ猪木時代の始まりですよ。」



ふたご2

「それはまたいやな国ですね。」

ふたご1 「ですからロッテにはパリーグ優勝ぐらいにとどめておいてもらって、
国民総春一番時代ぐらいでおさまりをつけてもらいたい。」

ふたご2 「そんなひょろひょろの時代はいやです。」

ふたご1 「1932年にピュリッツアー賞を受賞したニューヨークタイムズのモスクワ特派員が
スターリン時代に大量餓死者が出ていたことを知りながら報道しなかったとして
ピュリッツアー賞の剥奪が検討されているそうですよ。 」

ふたご2 「それはけませんねえ。」

ふたご1

「まあスターリン時代なのでそんなことをうかつに報道すればよくて収容所送り
悪くてなぞの失踪ですよ。」

ふたご2 「にしても真実を報道するのがジャーナリストとしての本道じゃないですか。」

ふたご1

「ばかものっ!」

ふたご2 「うわっ。」

ふたご1 「ジャーナリストの前にそのような道など無いっ!おのれの手で道を切り開くのが
真の漢(ジャーナリスト)というものだっ!」

ふたご2

「そ、そうなんですか。」

ふたご1 「たとえまわりからどんな批判を浴びようと、おのれの信じた道のみを
突き進むのが真の漢(ジャーナリスト)だっ! 」

ふたご2

「なるほど。」

ふたご1 「たとえその情報を公表しないことで数百万の死者が出たとしても!」

ふたご2

「おいっ!」

ふたご1 「真実や人命なんかよりもジャーナリストにはもっと大切な
ものがあるんだ! 」

ふたご2 「じゃあ何ですかその大事なものと言うのは!」

ふたご1

「それは、この世のどこかにあると言う伝説のジャーナリスト王
ピュリッツアー王(1847−1911)の宝ペンだっ!」

ふたご2 「宝ペン…。」

ふたご1 「宝ペンは宝剣よりも強しなどといわれた、あの!」

ふたご2

「誰が言ってたんだそれ。 」

ふたご1 「ジャーナリスト道を極めたそのものだけが書くことができるという
ピュリッツアー王の宝ペン!
すべてのジャーナリストはおのがジャーナリスト道を貫くことによって、
宝ペンで書く資格を得ようと必死なのです。
そのためにさまざまな道筋を試行錯誤しながら通るのは
ジャーナリストとして当然じゃないですか! 」

ふたご2 「で、これまでその宝ペンで書くことができたジャーナリストは
いたんですか。 」

ふたご1 「いました。たった一人。それは日本のジャーナリストなのです。」

ふたご2 「ほう、日本の。誰ですか。」

ふたご1 「名前は明かす事はできませんが、日本の首都名のついた
スポーツ新聞の記者である、とだけ言っておきましょうか。」

ふたご2 「東スポかよっ!!」

6月13日、大名九すぽすぽすぽ。
 

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