ふたご1 |
「EUの大統領を決めると言いますが、やはりヨーロッパの伝統を |
ふたご2 | 「やめたまえ。」 |
ふたご1 |
「化粧品メーカーのマックスファクター創業者のひ孫が |
ふたご2 | 「女性の敵ですね。」 |
ふたご1 |
「そうですね、誰のおかげで今の自分があるのか |
ふたご2 | 「困ったもんですね。」 |
ふたご1 | 「かっぱえびせんの発明家の孫が河童をいじめるような ものですね。 」 |
ふたご2 |
「いまいち間違っているような気がしますが。」 |
ふたご1 | 「正露丸の発明者がロシアをいじめるような。」 |
ふたご2 | 「それは本来征露丸だったから別にいいんじゃないですか。 」 |
ふたご1 |
「ことほど左様に人間は恩を忘れてはいけないと言うことですよ。」 |
ふたご2 | 「左様ですか。」 |
ふたご1 | 「ですからみんな恩を返す方向で商品を作ってください。と」 |
ふたご2 | 「売り上げの一部を寄付するとか。」 |
ふたご1 | 「そういうやり方もありますが、 もっと恩を返しやすい形で 商品を根本的に考えればよいと思います。 」 |
ふたご2 | 「恩を返しやすい形?」 |
ふたご1 |
「商品名を「隣の稲本さん洗剤」「はす向かいの黒田さんビスケット」とかに |
ふたご2 | 「はあ?」 |
ふたご1 |
「そうすれば開発者も会社の帰りやコンビニに寄る途中など、 |
ふたご2 | 「距離の問題かよ。」 |
ふたご1 |
「そのためには恩を受けていない稲本さんや黒田さんの |
ふたご2 |
「覚えもない恩を返されても迷惑でしょうが。」 |
ふたご1 | 「東京都千代田区内の公園で手乗りスズメが現れたそうです。」 |
ふたご2 | 「手乗りですか。」 |
ふたご1 | 「日本は米作国家でしたから、米を食べるスズメは長年害鳥として 扱われてきました。見つかり次第に舌を切られたものです。」 |
ふたご2 | 「舌切り雀だけじゃないんですか。」 |
ふたご1 |
「いわば2000年来スズメは人間と敵対し続けてきたのです。 |
ふたご2 | 「都会では米作ってませんから、別に人がスズメを敵視したり しないからじゃないですかね 。」 |
ふたご1 |
「このっ、平和ボケ日本!」 |
ふたご2 | 「国ごと批判かよ。」 |
ふたご1 | 「そのような甘い考えではやがてスズメに侵略されて スズメに支配されて生きるスズメ奴隷民族になってしまうぞっ! スズメが何の目的もなく、ただ人になつくと思うかっ! 」 |
ふたご2 |
「と言うことはスズメは人になついたふりをしているのですか。」 |
ふたご1 | 「そうでなければ手乗りスズメになどなったりするものですか。」 |
ふたご2 |
「じゃあ一体何のつもりでスズメは手乗りに。」 |
ふたご1 | 「手に乗ったということは肩にも乗るでしょう。そして、 やがては頭に乗るでしょう。 」 |
ふたご2 |
「はあ。」 |
ふたご1 | 「頭に乗ると言うことは、もはやスズメに人間は支配されたも 同然と言うことですよ。 」 |
ふたご2 | 「…よくわかりませんが。」 |
ふたご1 |
「それにはなぜ人類が米を作り出したか、ということに |
ふたご2 | 「はあ。」 |
ふたご1 | 「昔米が野生種だったころは量も少なく品質も悪いものでした。 これではスズメも満足できません。 」 |
ふたご2 |
「スズメ視点ですか。 」 |
ふたご1 | 「何とかしておいしい米を大量に作りたい。しかしスズメの体では 無理がある。そうだ、人間なら米を作ることができるだろう。 しかし人間はアホみたいな顔をして猟をするのが精一杯だ。 何とかならないものか。」 |
ふたご2 | 「なんだスズメのくせに。」 |
ふたご1 | 「そこで人間コンバイン計画です。人間の頭にハンドルをつけ 米を作らせるというおそるべき計画。スズメは人間を操ることによって 米を作らせたのです。もしスズメが頭に乗るようなことがあれば、 この計画が再始動してしまい、日本は大変なことに! 」 |
ふたご2 | 「はあ、でもそんな計画があったんなら人間はずっとスズメに 支配されていなければならないじゃないですか。」 |
ふたご1 | 「当時はパワーステアリングがなかったので スズメの力ではハンドルが切れなくて。 」 |
ふたご2 | 「パワステいるのかっ!」 |
6月20日、スズメはスズメ目ハタオリドリ科。 | |