「替え歌を試みるならみんなが知っている歌を無理なく当てはめてくださいと先週も言ったはずですが。」

「わりとここでよく聞きますね。」

「来年まで全ての記者会見の予定を取りやめるそうです。」

「占い師が星の位置が悪いと言うからだそうです。」

「いいんですかそんなことで。」

「まあ悪いとは思いますが何しろ首相が出てこないので言うわけにもいきません。」

「しかしこの事件で重大なことがわかりました。」

「こういった記者会見の場での一言がきっかけとなって大変なことになってしまうことが政治家にはよくあります。それを避けるために独裁者と言うのはあまり記者会見とかをやりませんね。」

「まあそうですねえ。」

「しかし民主主義政体の国では記者会見は避けてとおれません。だからといってもし記者会見運が悪い時に会見をしなくてはならない羽目に追い込まれてしまっては、内閣が崩壊してしまうことは確実です。ですからいかにしてうまくそれを交わすかが政治家の力量というものでしょう。」

「まあタクシン首相がうまいかどうかは別として。」

「たとえば外遊です。外国に行けば星の見える位置も微妙に違ってきて記者会見運もアップ。」

「変わりますとも。」

「だってほかの国に行けばそこでは星占いに記者会見運があるという概念がないかもしれないじゃないですか！」

「普通ありません。」

「煙草のラベルのようにワインのラベルにも『アルコールの摂取は健康に悪影響があります』と言った種類の警告文を書くように求めた報告書が健康保健省に提出されたそうです。」

「ついにワインまでですか。」

「まあたしかに酒に酔っ払った人は周りの人にも迷惑を及ぼして健康に悪いですからね。」

「この場合は自分自身への悪影響だと思いますが。」

「酔っぱらったフランス人は凱旋門タイガースが優勝したといってはポンヌフの橋からセーヌ川に飛び込んでしまいますからね。」

「酔っ払ってネクタイを頭に巻いたガンマGTPの高いサラリーマンが、寿司の折り詰めをぶらさげつつドジョウすくいを踊りながら電柱にぶつかっている姿をラベルにしておきましょう。」

「じゃあエスカルゴすくいでいいです。」

「いやそこだけではなくて。」

「そうなるとワインの売り上げも激減し、ワインを主要な輸出品としているフランスとしても困ったことになります。」

「そうですねえ。」

「なんでしょう。」

11月25日、ワインはサルや！

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