ふたご1

「二月も終わりですが決して絶望しないでください。」

ふたご2

「そんなに二月と心中する気はないですよ。」

ふたご1 「外務省が50年代から60年代の外交文書を公開したそうですが、対フィリピン講和条約締結時の賠償金を決める際のいきさつも明らかになりました。」

ふたご2

「はあそれは。」

ふたご1

「鳩山首相がフィリピンのネリ代表と会談した時に、うっかり口を滑らせて賠償額をフィリピン側の提示のままに大盤ぶるまいしてしまったそうです。」

ふたご2「あらま。」

ふたご1

「口を滑らせた内容はちょっとわかりませんが、おそらく酒の場でいい気になってしまったのでしょう。」

ふたご2

「そういうもんですかねえ。」

ふたご1

「『鳩山さん、あなた実に気前がいい。さすが首相!よっ、公職追放!』『はっはっは、まあ僕もあの時はさすがに苦労したがね、はっはっは』『よっ!太っ腹!もう5億ドルもばーんと払ってくださるなんて!』『はっはっは、5億といわず君の言う8億ドーンと払ってやるよはっはっは』。などということがあったかもしれません。」

ふたご2「公職追放はほめ言葉ですか。」

ふたご1 「しかしこういったことでうかつに言質を取られてしまうと大変なことになってしまうわけですね。政治家というのはなかなかに大変なお仕事です。」

ふたご2「そうですねえ。」

ふたご1 「ですから政治家の方にはこれからなるだけ危険な言動は慎んでいただきたい。」

ふたご2 「しかし政治家にはアドリブも要求されますからねえ。」
ふたご1「そこでですね、新しい政治家のあるべき形を考えました。」

ふたご2「はあ。」

ふたご1

「まずやはり日本の政治家ですから羽織袴で。」

ふたご2

「格好からですか。」

ふたご1

「そのほうが何かと好都合です。」

ふたご2 「なにがですか。」

ふたご1

「そして各国の特使と密談する時もできるだけ蕎麦屋やうどん屋を選びます。」

ふたご2

「なぜそんなところまで。」

ふたご1 「そうすれば後ろの人がそばやうどんを鼻や眼で食べさせようとしているこっけいな姿が相手の心を和ませるではないですか。」

ふたご2

「二人羽織か。」

ふたご1

「もしうかつなことをいってしまってもそれは後の人が言ったのだという事にすれば安心です。」

ふたご2「腹話術か。」

ふたご1

「中国湖北省官庄坪遺跡で、埋葬された人間の副葬品としてパンダの骨が発見されたそうです。」

ふたご2

「へええ。」

ふたご1 「昔の墓では殉死者や馬などが埋められたりしましたが、パンダまで埋められていたとは。」

ふたご2「身近な動物だったのですね。」

ふたご1

「そうですね、昔の中国ではパンダが広く利用されていたのかもしれません。」

ふたご2

「見た感じあんまり役立ちそうに見えませんが。」

ふたご1

「パンダに荷車を引かせたり、水田を耕すのに使ったり。」

ふたご2

「妙な風景ですねえ。」

ふたご1

「やがてはパンダに乗った騎パンダ軍団同士で激しい戦闘が。」

ふたご2「緊迫感のない戦闘ですねえ。」

ふたご1

「かつて三国志の英雄呂布が乗った名パンダ、赤兎パンダは千里を駆けたという。」

ふたご2「というといわれましても。」

ふたご1

「しかしそんなパンダもやがて馬にその座を奪われてしまうのです。」

ふたご2

「はあ。」

ふたご1

「笹しか食べないのと動きがのろいのと繁殖数が少ないのがネックとなりまして。」

ふたご2

「ヤマタノオロチぐらい首だらけですよ。」

ふたご1 「やがてはパンダは山林や上海雑技団のテントぐらいにしか生息できなくなってしまったのです。」

ふたご2 「まあ珍獣ですからねえ。」

ふたご1

「しかし、21世紀にはパンダはやがて新たな人類のパートナーとなり、世界中をふたたびかけめぐるのでしょう。」

ふたご2

「そうなるんですか。」

ふたご1 「南の海を自由自在に飛び跳ねるパンダ…それをラッセンが描く…目に浮かぶようだ…」
ふたご2

「そんなつやつやのパンダはいやです。」

2月25日、白です黒ですパンダです

 

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