ふたご1
「ラジオ体操用の適度に重くて持ちやすく、振り回したり足で蹴ってもぐるぐるとムーンサルト回転しても大丈夫なラジオがいつまでたっても開発されないのはどうしてですか。」

ふたご2

「それはあなたのラジオ体操の概念が間違っているからです。」

ふたご1
「いろいろと話題になることが多い国連の安全保障理事会、略して安保理ですが。」

ふたご2

「イラン問題もありますからね。」

ふたご1

「2月3日は今月の議長国であるアメリカのボルトン大使が議長をつとめるものだったのですが、会議の開始時間前に来ていたのはアメリカと日本ともう一カ国だけだったそうです。」

ふたご2
「ほかは全部遅刻ですか。」

ふたご1

「常任理事国であるアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、そして非常任理事国のアルジェリア、フィリピン、ブラジル、ベナン、ルーマニア、アルゼンチン、ギリシャ、日本、と15カ国もあるというのにです。」

ふたご2

「だらけてますねえ。」

ふたご1

「国連にはこういう雰囲気があって、理事会や会議も時間通りに全員が集まっているというほうが珍しいのだそうです。」

ふたご2
「それは知りませんでした。」

ふたご1

「嘆かわしいことです。」

ふたご2
「確かにねえ。」

ふたご1
「こんなに遅れるのが普通なことなのに、定刻どおり現れるアメリカと日本ともう一カ国がどうかしています。」

ふたご2
「そっちですか。」

ふたご1
「国際協調を何だと思っているのでしょうか。」

ふたご2
「そういうことではないと思いますが。」

ふたご1

「たとえば外国などでは、列車のダイヤが時刻表どおり運行されることはほとんどなく、たまに時間通りついたな、と思ったら実は前の日到着する予定だった列車だったということがよくあるそうです。こういった世界標準にあわせることがこれからのグローバルスタンダードではないでしょうか。」

ふたご2

「どえらいスタンダードだなあ。」

ふたご1

「ですから日本の外交関係の時計は全部叩き壊しましょう。」

ふたご2

「いやそこまでは。」

ふたご1

「そうすれば時間をまったく気にしない、世界標準ののんびりした時間を手に入れることができます。」

ふたご2
「そこまでのんびりしていないと思いますが。」

ふたご1

「朝はニワトリの鳴く声で起き、日暮れとともに就寝する。そんな人間本来の姿を、外務省には取り戻してもらいたいものです。」

ふたご2
「取り戻してもらってもねえ。」

ふたご1

「そうすれば『ああ、こんな人間的な人を騙すなんてできないなあ、仲良くやろう』と素直で素朴な心で相手の外交官も接してくれると思います。」

ふたご2

「素直とか素朴と最も遠い職業だと思いますが外交官。」

ふたご1
「そうなれば『あんな素直な外交官がいる国はなんてすばらしいんだろう。島を返そう。』『島とか神社などをめぐって争うのはやめよう。』『肉をもっと真剣に検査しよう。』『急に浮上してすでに滅んだといわれる超古代文明の超科学力兵器で東京を襲撃し、正義の巨大ロボットと戦うのはやめよう』と相手の国も思ってくれるでしょう。」

ふたご2
「いつの間に古代ムー帝国と外交を。」

ふたご1

「北京では電報の取扱量が減少して、過去には月に300万本あったのが現在では10本程度だそうです。」

ふたご2

「まあみんな電話を持っている時代ですからねえ。」

ふたご1

「しかし日本ではここまで電報が減っているということはないです。これはなぜかというと結婚式などの冠婚葬祭時や笑っていいともテレホンショッキング時には電報を送るという風習があるからです。」

ふたご2

「祝電とか弔電とかキティちゃん電報とかですね。」

ふたご1

「葬式などはともかく、結婚式やテレフォンショッキングなどはかなり前に日程もわかっているのだから手紙でもじゅうぶん間に合うのに、なぜか電報です。」

ふたご2
「まあそういわれると確かに変わった風習ですねえ。」

ふたご1
「ここまで電報にこだわる国は実は日本だけなのではないかとも思われます。」

ふたご2
「そうなんですか。」

ふたご1

「アメリカでは電報サービスが廃止する動きもあるそうです。それなのに日本ではこれだけ隆盛を極めている。電報はもはや日本の文化といってもいいでしょう。」

ふたご2

「いいんでしょうかね。」

 

ふたご1

「フジヤマゲイシャスシテンプラハラキリデンポーですよ。」

ふたご2

「そこまでの名物ですか。」

ふたご1
「海外からの観光客のお土産として電報が大人気ですよ。」

ふたご2
「ただの文章が書いてある紙では。」

ふたご1

「そして買った電報を小包で郵便屋さんに運んでもらうのです。」

ふたご2

「なんだかものすごく無駄なことをしているような気がしますが。」

ふたご1
「そしてもらった人はこのすばらしい電報をもらった喜びを人に伝えるのです。」

ふたご2

「また郵便で送りますか。」

 

ふたご1
「その電報を燃やしてのろしで交信するのです。」

ふたご2
「無駄にもほどがあります。」

2月10日、その燃えるさまをテレパシーで発信。


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