「自我を持つならせめて名前ぐらいはつけましょう。」
「はあそうですか。」
「これは昨年夏に石原都知事が国会周辺の道は国が管理するべきだと言うことで求めていたそうです。」
「たとえば国がたいへんなことになった時に、閣僚や議員が首相官邸や国会に行こうとすると都道が使えないなんてことになったらさらにたいへんです。」
「そうですね、混乱に拍車がかかりますからね。」
「それに万一東京都が敵の手にのっとられてしまった場合に、国の首脳陣が都道を通れませんしね。」
「上を通っていると都道自爆スイッチを押されてしまい、首相爆散なんてことになりかねません。」
「何とか首相官邸にたどり着いた首相、やれやれと思って外を見るとせまり来る黒い影。あっ、あれは何だ！」
「なんでしょう。」
「あれは！官邸付近の都道が合体した巨大道ロボ、都道ロボだ！」
「合体するのか。」
「あれだけ年中道路工事しているのですから、合体装置とパイロットの少年を埋めていても不思議ではありません。」
「国道ロボで迎え撃とうにも、首相官邸からは遠く、首相官邸ロボの装甲に徐々にダメージが蓄積しつつある…。」
「そこに現れたのが県道ロボに町道ロボに村道ロボ！果たして敵か味方か！」
「税金を何に使っているのだ。」
「京都の寺社の周辺に、改良されたアカマツが植えられているそうです。」
「改良ですか。」
「松を枯らしてしまうマツクイムシの被害が多く出ているそうで。」
「なるほどその対策ですか。」
「やはり日本の寺というのは周りに森や林などの木々があって映えるものです。」
「丸くからまった枯れ草もコロコロ転がっていきます。」
「そこまでくると西部劇ですよ。」
「もうお寺の門も上と下を取り払った両開きのドアに変えざるをえないですよ。」
「そこまで西部劇にしなくても。」
「そうなってしまっては世も末です。」
「確かに見てられません。」
「そこで今回の対策ですか。」
