ふたご1
「4月8日は花祭り!釈迦が生まれた日!キリストが生まれた日は木祭り!孔子が生まれた日は根祭り!ほかにもおしべ祭りやめしべ祭りや虫こぶ祭りもあってもうたいへん!」

ふたご2

「そんな認識をしている人がたいへんです。」

ふたご1
「パキスタンで新石器時代の古代遺跡を調査していたアメリカとフランスの合同チームが、ドリルで歯に穴を開けた人骨を発見したそうですよ。」

ふたご2

「歯に穴ですか。」

ふたご1

「9000年前に歯科治療をしていた可能性もあるのではないかということです。」

ふたご2
「9000年も前に歯科治療ですか。」

ふたご1

「人類の歴史と言うのは長いですが、まさかそんな古代に歯に穴を開けて神経を処置してセメントで埋めてポーセレンで覆う治療手術がされていたとは知りませんでした。」

ふたご2

「いや穴を開けただけではないですか。」

ふたご1

「穴を開けただけだったらたいへんじゃないですか。」

ふたご2
「それはまあそうですが。」

ふたご1

「中に水がたまってやがて魚がすんで釣り客でごった返してうるさいのでその池に身を投げてしまうかもしれないじゃないですか。」

ふたご2
「落語じゃないんですから。」

ふたご1
「しかしこの点でほかに注目するべきところは、歯と言う硬くて小さいものに穴を開けられる技術の存在です。」

ふたご2
「たしかにそうですねえ。」

ふたご1
「こういう高度な技術があったということは、当時のパキスタンの技術水準は相当なものであったということです。」

ふたご2
「石器時代なのにねえ。」

ふたご1

「ひょっとしたら現代社会並みの科学技術を実現していたかもしれません。」

ふたご2

「そこまでいうと若干オカルトじみてきますが。」

ふたご1

「現代と同じレベルで五円玉に穴を開けていたかもしれません。」

ふたご2

「現代技術の象徴がそこですか。」

ふたご1

「さすがに五十円玉に穴を開けるほどの技術はまだないかと。」

ふたご2
「金額で技術に差があるわけではないのでは。」

ふたご1

「遠い未来、百円玉に穴を開けられるほどの技術が人類に備わった時…。人類は果たしてどうなっているのでしょうか…」

ふたご2
「まず現代をきちんと認識してください。」

ふたご1

「セネガルの首都ダカールで、新しい高層ビルの建設が始まるそうです。」

ふたご2

「はあ。」

ふたご1
「建設費総額2億5000万ドル、総面積4万8000平方メートルという一大プロジェクトです。」

ふたご2
「まあそうですね。」

ふたご1

「ビルの名前は『カダフィタワー』。」

ふたご2

「カダフィと言うとリビアの指導者の。」

ふたご1

「そうです。世界で一番有名な大佐にして息子が不良のリビア革命評議会議長カダフィ大佐です。」

ふたご2

「息子のことはほっておいてあげてください。」

ふたご1

「このカダフィタワーはリビアの投資ファンドが建設費の全額を出資したものなので、カダフィ大佐の名を冠することになったのです。」

ふたご2
「なるほど。」

ふたご1
「しかしよく独裁者の方はでっかい銅像や記念碑を立てますが、こうした人々に利用されて役立つものを建てたほうがアピールできるのではないですか。」

ふたご2

「そうかもしれませんねえ。」

ふたご1

「たとえば金正日つり橋とか。」

ふたご2

「そんな余裕あるんですかあの国の場合。」

 

ふたご1

「国家経済が綱渡りだと言うことも加味して印象的です。」

ふたご2

「…ただの綱一本が通してあるだけじゃないんですか、その橋。」

ふたご1
「ただの綱ではありませんよ。」

ふたご2
「なんなんですか。」

ふたご1

「瀬戸際外交が得意だということも加味した瀬戸物製です。」

ふたご2

「瀬戸物の綱?」

ふたご1
「さあ渡ってください。」

ふたご2

「そんなわけのわからない橋はいやです。」

 

ふたご1
「早く渡らないと崩壊してしまうかもしれないじゃないですかっ!」

ふたご2
「そんなところまで一緒にしなくてもいいです。」

4月7日、シークレット台座つき金正日タワー。

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