ふたご1

「さつきばれ!さつきばれ!空!」

ふたご2

「『さつきばれ』というのは『さつきば』をしろという意味の言葉ではないですよ。」

ふたご1
「台湾で納豆ブームが起きているそうです。」

ふたご2

「納豆が。」

ふたご1

「本来は中国が発祥の納豆ですが、台湾では日本製の納豆が売れているそうです。」

ふたご2
「へえ。」

ふたご1

「これは恐ろしいことですよ。」

ふたご2

「なにがですか。」

ふたご1

「納豆といえばなぜか関西では食べられていません。」

ふたご2
「最近はそうでも無いようですが。」

ふたご1

「しかしそれに対して関東では納豆が好まれます。このことから、納豆は濃口醤油と薄口醤油、角餅と丸餅、うなぎの背開きと腹開き、毒蝮三太夫と浜村純のように東西文化圏の対立の象徴とされているのです。」

ふたご2
「まあそうかもしれませんが。」

ふたご1
「そこで、納豆の台湾上陸です。台湾といえば関西地方から見れば西です。」

ふたご2
「日本全体から見て西ですよ。」

ふたご1
「そして関東は関西から見て東です。」

ふたご2
「当たり前です。」

ふたご1

「この両方が納豆文化圏であるということは、関西が両側の納豆文化圏に挟みうちにされるということに!」

ふたご2

「はあ。」

ふたご1

「挟み撃ちにされてしまえばじりじりと納豆を食べるように関西はなっていくでしょう。」

ふたご2

「まあなるかもしれませんが。」

ふたご1

「一度そうなってしまえばあとは雪崩をうつように、薄口が濃口に、うどんがそばに、腹開きが背開きに、満月ポンがナボナに、タージンが三笑亭夢之助にと、文化の一大転換が訪れるのでしょう。」

ふたご2
「納豆ぐらいでそこまでなりますかねえ。」

ふたご1

「そんなことになったら、紅萬子さんは一体どうすればいいのでしょうか。」

ふたご2
「NHKのドラマにも出られるそうなので大丈夫ですよ。」

ふたご1

「つまりこの台湾での納豆ブームは、関西文化圏を併呑しようとする関東文化圏側の人間が、裏で糸を引いているということです。」

ふたご2

「納豆だけに。」

 

ふたご1
「これはなんとかしなければなりません。」

ふたご2
「まあそこまでしなければならないとは思いませんが。」

ふたご1

「ここは逆に関西側からも逆に挟み撃ちする形で、ハワイを関西文化圏に取り込みましょう。」

ふたご2

「ハワイをですか。」

ふたご1

「そうすれば逆に挟み撃ちができ、力の均衡が生まれ、相互の文化が保全されるというわけです。」

ふたご2

「ハワイや台湾の文化はいいんですか。」

ふたご1

「ハワイにたこ焼きを広めるのです。」

ふたご2
「関東でも普通に食べられていますが。」

ふたご1
「そうすれば、フラダンスが河内音頭に、マカデミアナッツチョコが551蓬莱の豚まんに、アラモアナショッピングセンターが天神橋筋商店街に、ダイヤモンドヘッドが生駒山に、カメハメハ大王像が通天閣に、リメンバーパールハーバーがたのんまっせ、星野はん!に!」

ふたご2

「ハワイに何をする気だ。」

ふたご1

「財務省が教科書の無償配布の廃止を提案したそうです。」

ふたご2

「そうなんですか。」

 

ふたご1

「無償配布による財政負担を削減したいということなのですが。」

ふたご2

「しかしこれからどうするつもりなのですが。」

ふたご1
「有償での販売にしたり、貸出制度にしたりするそうです。」

ふたご2
「貸し出しですか。」
ふたご1

「みんなの教科書ですから大切にしましょうという教育もできるわけです。」

ふたご2

「なるほどねえ。」

ふたご1
「共生の概念を訴えることができる、これこそが真の教科書ではないでしょうか。」

ふたご2

「そうかもしれませんが。」

 

ふたご1
「みんなの教科書ですから、みんなで徳川家康の画像に手を加えて、ミケランジェロのシスティナ礼拝堂の天井画のようなすばらしい落書き作品を完成させましょうという教育もできるわけです。」

ふたご2
「勉強に使え勉強に。」

5月12日、パラパラ漫画がヴェネツィア映画祭出展。

SAKANAFISHホームへ

過去のふたご対談