ふたご1

「ラジオ時代の『リング』ではやはりスピーカーからパスタのように出てきていたのですか?」


ふたご2

「ラジオ時代に『リング』があることのほうがホラーです。」


ふたご1
「電通がテレビCMの加工から発注までをインターネット経由でできるテレビスポット広告の簡易取引を半年間の期間限定で行なうそうですよ。」

ふたご2

「インターネット注文ですか。」


ふたご1

「なんでもネットで注文できる世の中になったなあということですね。」


ふたご2
「そうですね。」

ふたご1

「今までテレビCMを打たなかった会社も気軽にできるというわけですね。」


ふたご2

「そうですね。」


ふたご1

「ということはCMがたくさんできてできて仕方がないということですね。」


ふたご2
「そうですか?」
ふたご1

「テレビ局の数は限られていますし、一日の時間も24時間しかありません。そうなるとこの大量のCMをどうやって消費するかが問題になっていきます。」


ふたご2
「そこまでいきますかねえ。」

ふたご1

「とてもドラマやニュースやバラエティをやっている余裕はないです。」


ふたご2
「CMだけしてどうするんですか。」

ふたご1
「それでも足りないかもしれません。なにしろ一日は86400秒しかないのです。15秒CMは5670本しか流せないのです。」

ふたご2
「十分すぎるような気もしますが。」

ふたご1

「ですからひとつの時間を分け合うかたちを考える必要があります。」


ふたご2

「7秒ずつとかにですか。」


ふたご1

「CMというのは訴求力が必要なのです。そんな短い時間で何が訴えられるでしょうか。」


ふたご2

「じゃあどうやってわけあえと。」


ふたご1

「とりあえず画面を2分割して二つのCMを同時に流します。」


ふたご2
「訴求力ゼロですよ。」

ふたご1

「この方法を応用すれば同時に三つ四つ五つとCMが流せるために膨大な量のCMを消費することができます。」


ふたご2
「そんなにたくさんのCMが同時にながれても内容を把握することができないでしょうが。」

ふたご1

「そこはいい解決方法があります。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「日本の美しい伝統『おもいやり』です。」


ふたご2
「おもいやり?」

ふたご1

「商品名を言うところは、同時に流れるほかのCMでの音をできるだけ控えてもらうのです。」


ふたご2

「それだったら商品名の羅列しかテレビでは流れませんよ。」


ふたご1

「ハウス特選練りわさびのどぬ〜る痔にはハウス特産練りわさび世界中の飢えた子供にハウス特産練りわさび」


ふたご2

「ハウスCM打ちすぎです。」


ふたご1

「画面の右下には『変身できません』のテロップが。」


ふたご2
「できるかっ!」

ふたご1
「キューバのカストロ議長が入院してからずいぶんとたちますが、夏も終わりです。」

ふたご2

「はい。」


ふたご1

「アメリカ大陸ではハリケーンの季節です。」


ふたご2

「そうですね。」


ふたご1

「しかし今までテレビの天気予報番組に出て国民に注意を呼びかけるのはカストロ議長の仕事だったのです。」


ふたご2

「誰かかわりを立てればいいんじゃないんですか。」


ふたご1
「昔から東洋では天変地異は地上の政治がうまくいっているかどうかのバロメーターと考えられていました。つまり天気がよくなるも悪くなるも政治次第と。このことから転校と権力というのは密接に結びつくものと考えられても不思議ではありません。」

ふたご2
「まあどう考えてもキューバは東洋ではありませんが。」

ふたご1

「つまり逆に言えば、天気予報番組に出ている人は、最高権力者になってもおかしくないということです。」


ふたご2

「どう考えてもおかしいですよ。」


ふたご1
「日本で言うと石原良純が日本の首相であるというようなものです。」

ふたご2

「父や兄ならともかく。」


ふたご1
「つまり石原良純は『太陽にほえろ』で『マイコン』刑事だったから、カストロ議長は『危機』刑事だったということなのでしょう。」

ふたご2
「『ようし、お前はキューバ危機が得意だから「危機」だ!』ってそんな刑事ドラマがあるか!」

9月1日、影武者石原良純(神奈月)。

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