ふたご1

「おにはそーと!ふくはうーち!福井はそーと!」


ふたご2

「なぜ福井を鬼よりに。」


ふたご1

「東北大学農学科の鈴木教授の研究チームがある遺伝子を解明したそうです。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「なんと、ヒラメやカレイの目をかたよらせる遺伝子です。」


ふたご2

「かたよせですか。」


ふたご1

「この遺伝子蛾あることで左ヒラメに右カレイになるわけです。」


ふたご2

「はあなるほど。」


ふたご1

「しかしこの遺伝子というのもなかなか恐ろしい挙動をするそうで。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「まず、両目と脳につながっている視神経の交差部分がねじれ始めます。」


ふたご2

「ははあ。」


ふたご1

「それにともない、脳自体もねじれはじめます。」


ふたご2

「えええ。」


ふたご1

「そうして目自体も偏るのです。」


ふたご2

「力業だなあ。」


ふたご1

「しかし目をかたよらせるという目的のためには、この遺伝子の働きはなくてはならないのです。」


ふたご2

「どうして目を偏らせなくてはならないんですか。」


ふたご1

「それこそがカレイやヒラメの生きる定めなのでしょう。」


ふたご2

「まあ人の生き方ですからどうこう言うわけにもいきませんが。」


ふたご1

「しかしこの研究は産業界にも重大な影響をもたらすことになりそうです。」


ふたご2

「そうなんですか。」

ふたご1

「ヒラメやカレイは人口飼育下で、目の位置が逆に偏ることがしばしばあるのです。」


ふたご2

「右ヒラメに左カレイができるのですか。」


ふたご1

「品質に違いが無くてもこれではなんだか気持ち悪がられますね。そこでこの遺伝子を研究することで、ちゃんと偏ったカレイやヒラメができるのです。」


ふたご2

「ちゃんと偏る、ですか。」


ふたご1

「それだけではありません。この遺伝子は人間の心臓を左側にかたよらせることも司っているのです。」


ふたご2

「そうなんですか。」


ふたご1

「つまりこの遺伝子を思うがままに操れれば、目だろうが心臓だろうがなんだろうが、右や左に寄せることができるのです。」


ふたご2

「まあそうかもしれませんが。」


ふたご1

「赤塚世代の夢、めんたまつながりのおまわりさんも実現できます。」


ふたご2

「実現されてもなあ。」


ふたご1

「今まで遠くにいることしかできなかった、鼻と目もうまくやれば隣どうしに。」


ふたご2

「いっしょにしてどうするんですか。」


ふたご1

「鼻の汚れとりパックの威力を思い知ることが出来ます。」


ふたご2

「それははがした紙を見ればわかりそうなもんですが。」


ふたご1

「あとは花粉症の時に、鼻に迫ってくる花粉をよけやすくなります。」


ふたご2

「そんなことができるなら、まず目のかゆみと戦う必要はないでしょうが。」


ふたご1

「あとは耳と鼻もかなり近くなります。」


ふたご2

「それこそどうするんですか。」


ふたご1

「耳の後ろから発せられる加齢臭をダイレクトに味わうことが出来ます。」


ふたご2
「味わいたくないなあ。」

ふたご1

「あとはまゆげだけ位置をずらすことも出来ます。」


ふたご2

「違和感ありまくりだなあ。」


ふたご1

「もし円形脱毛症などになっても、眉毛をカバーに回すことができるのです。」


ふたご2

「カバーしきれるほどの眉毛あるんですか。」


ふたご1

「逆転の発想で、髪の毛を眉毛付近に移動させる手もありますね。」


ふたご2
「なんの手だ。」

1月22日、手と攻勢。

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