ふたご1 |
「帰ってきたぞ帰ってきたぞ、ウールウールマーン♪」 |
ふたご2 |
「涙目の人に帰ってこられてもねえ。」 |
ふたご1 |
「夏だ!マフィアだ!血みどろだ!」 |
ふたご2 |
「そんなさわやかに言わないでください。」 |
ふたご1 |
「そんなマフィアでおなじみイタリアのお話しです。」
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ふたご2 |
「やなおなじみだなあ。」 |
ふたご1 |
「そんなイタリアで大人気のスポーツがサッカーです。」 |
ふたご2 |
「そうですねえ。」 |
ふたご1 |
「イタリア人はサッカーと料理と女性とワインがあれば何もいらないというほどサッカー好きです。」 |
ふたご2 |
「ずいぶんと欲張りですが。」 |
ふたご1 |
「そんなサッカーの試合中継があれば、もちろんイタリアのみんなが見ています。」 |
ふたご2 |
「まあそうでしょう。」 |
ふたご1 |
「それに目を付けたのがイタリアのマフィアです。」 |
ふたご2 |
「ここで出てきますか。」 |
ふたご1 |
「サッカーの中継にはいろいろとテレビ局の演出がくわわりますね。」 |
ふたご2 |
「ありますねえ。」 |
ふたご1 |
「たとえばVTRであおる演出をしたり。」 |
ふたご2 |
「ありますね。」 |
ふたご1 |
「試合前に歌ったり踊ったりする人を呼んだり。」 |
ふたご2 |
「イタリアにもあるんですか。」 |
ふたご1 |
「そして選手への応援メッセージをメールやファックスで募集します。」 |
ふたご2 |
「なるほど。」 |
ふたご1 |
「そしてマフィアが目を付けたのがここです。」 |
ふたご2 |
「ええっ。」 |
ふたご1 |
「このメッセージの中に、刑務所にいるドンあての連絡を紛れ込ませていたことが発覚したのです。」 |
ふたご2 |
「うーん考えましたねえ。」 |
ふたご1 |
「どのような手段を使っても組織を維持しようとするマフィアさんならではです。」 |
ふたご2 |
「確かにこれだとチェックも難しいですねえ。」 |
ふたご1 |
「しかしテレビ局もマフィア対策のために気をつけないといけませんよ。」 |
ふたご2 |
「そうですねえ。」 |
ふたご1 | 「たとえば夏恒例の募金をしたりマラソンしたり24時間やったりする番組なんかも要注意です。」 |
ふたご2 |
「24時間テレビですね。」 |
ふたご1 |
「あの手の番組は応援ファックスなんかをばんばんとりあげます。」 |
ふたご2 |
「そうですねえ。」 |
ふたご1 |
「もしその中にマフィアのドンへの連絡が入っていたら。」 |
ふたご2 | 「ドン、24時間テレビ見てるんですか。」 |
ふたご1 |
「なにしろあの番組は24時間至る所でメッセージを読みますからね。」 |
ふたご2 |
「ドンも24時間起きてるんですか。」 |
ふたご1 |
「まあ、ドンたるもの、24時間起きているぐらいのことはしなくては。」 |
ふたご2 |
「まあそうかもしれませんが。」 |
ふたご1 |
「居眠りなんかすると、その間にメッセージを見逃してしまうかもしれませんからね。」 |
ふたご2 |
「たいへんですねドン。」 |
ふたご1 |
「ドンになるような人はたいていお年寄りですからなおたいへんです。」 |
ふたご2 |
「徹夜はきついですね。」 |
ふたご1 |
「24時間テレビの裏にはこんな戦いが…いわばもうひとつの24時間テレビなのです。」 |
ふたご2 |
「まあ感動はしませんが。」 |
ふたご1 |
「刑務所には次々とファミリーの皆さんからの応援のメッセージが」 |
ふたご2 |
「応援より普通のメッセージを送ってあげませんか。」 |
8月27日、どうか一人で泣かないで。 |