ふたご1 |
「俺の話を聞けー♪二万ヘルツ以上だけでいい〜♪」 |
ふたご2 |
「聞かせたいなら超音波で話さないでください。」 |
ふたご1 |
「生物のゲノム解明してなんぼだと言われる昨今ですが。」
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ふたご2 |
「そんな昨今でしたか。」 |
ふたご1 |
「このたび新たな動物のゲノムが解明されました。」
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ふたご2 |
「なんですか。」 |
ふたご1 |
「かなり特徴的な動物ですが。」 |
ふたご2 |
「なんですかそれは。」 |
ふたご1 |
「ハダカデバネズミです。」 |
ふたご2 |
「はだかでば?」 |
ふたご1 |
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ふたご2 |
「うわあこれはまたはだかでデバですねえ。」 |
ふたご1 |
「これらが群れになって集団で土中生活を送っています。」 |
ふたご2 |
「まあ突然出会ったらかなりびっくりしますねえ。」 |
ふたご1 |
「かなりなインパクトを持っているこの生物ですが、実は生態もかなりすごいのです。」 |
ふたご2 |
「なんですか。」 |
ふたご1 |
「ハダカデバネズミはこのサイズのほ乳類としてはかなり長寿で、マウスの10倍以上。しかも運動能力も衰えず、ガンにもなりにくいのだそうです。」 |
ふたご2 |
「へええ。」 |
ふたご1 |
「ゲノム解明に乗りだした中国・韓国・デンマーク・アメリカの共同チームも、人間の癌治療や抗老化などに役立つと期待しているそうです。」 |
ふたご2 |
「意外なところから役に立つものが見つかるのかもしれないのですね。」 |
ふたご1 |
「今までハダカデバネズミといえば、はだかだのデバだのと呼ばれてきました。」 |
ふたご2 |
「まあはだかでデバですからねえ。」 |
ふたご1 |
「しかしこのような人類への貢献をしてもなお、彼らははだかだのデバだのと言われ続けなければならないのでしょうか。」 |
ふたご2 |
「それははだかでデバでしょうから。」 |
ふたご1 |
「しかしハダカデバネズミは大変知能の高い生物で、ほ乳類にもかかわらず、アリやハチのような社会性を持っているのです。」 |
ふたご2 |
「なんとなく釈然としない言い方ですが。」 |
ふたご1 |
「ただ利用されているだけとはおもえません。」 |
ふたご2 |
「どういうことですか。」 |
ふたご1 |
「ハダカデバネズミが逆襲のための策を用意しているかもしれないということです。」 |
ふたご2 |
「逆襲?」 |
ふたご1 | 「ハダカデバネズミのゲノム解読の結果、人間はガンも克服し、老化にもあらがえるようになったとします。」 |
ふたご2 |
「はあ。」 |
ふたご1 |
「しかし、そのゲノムには抗ガンや抗老化だけではなく、はだかデバ化の情報も含まれているのです。」 |
ふたご2 |
「はだかデバ化。」 |
ふたご1 |
「そうなれば人類はあっという間に服を脱ぎ捨て、デバに!」 |
ふたご2 | 「わかりやすい結果ですねえ。」 |
ふたご1 |
「そうなれば人類の大半は風邪をひいて激減することになるでしょう。」 |
ふたご2 |
「着ろよ服。」 |
ふたご1 |
「残った人類は土の中に生息することによって、風邪から逃れようとします。」 |
ふたご2 |
「はだかデバどころかハダカデバネズミ化してますね。」 |
ふたご1 |
「しかしそこに待ち受けるのはハダカデバネズミ!」 |
ふたご2 |
「待っているのですか。」 |
ふたご1 |
「ついに始まる人間とハダカデバネズミの最終決戦!」 |
ふたご2 |
「闘うのか。」 |
ふたご1 |
「ぶつかり合うはだかとはだか、デバとデバ!」 |
ふたご2 |
「人類の叡智はどうした。」 |
ふたご1 |
「勝ったほうが真のはだかデバだ!」 |
ふたご2 |
「なりたくない真だなあ。」 |
10月14日、はだはだ。 |