ふたご1

「♪いつものように幕〜がだーしー♪。」


ふたご2

「たしかに吉本新喜劇の幕には『ほんだし』と書いてあります。」


ふたご1

「大切!胃腸!」


ふたご2

「まあ大切ですが。」


ふたご1

「最近は大腸や小腸などもカメラで見ることが出来るようになりました。」


ふたご2

「腸カメラですか。」


ふたご1

「なにも胃カメラを腸まで飲み込むわけではありません。」


ふたご2

「ほぼ拷問ですよそれ。」


ふたご1

「もし人間がナマコなら腸を外に出して見られたのに。」


ふたご2

「あれは腸ではなくてキュビエ器官と言って。」


ふたご1

「そんなわけなので人類は、飲み込むだけで腸まで届く、カプセル型カメラを開発しました。」


ふたご2

「ありますねえ。」


ふたご1

「しかしこのカプセル型にもひとつ欠点がありまして。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「自分で動けないので、出てくるまでに時間がかかるということです。」


ふたご2

「そりゃしかたないんじゃないですか。」


ふたご1

「しかし大阪医大と龍谷大のチームはあきらめませんでした。一刻も早く腸内環境が見たい。」


ふたご2

「はあ。」


ふたご1

「そこでオタマジャクシのように移動できるカプセルカメラを開発したのです。」


ふたご2

「えええ。」


ふたご1

「これによって、従来は通過するだけだった胃にも留まってじっくり観察でき、さらに腸にも素早く届くというわけです。」


ふたご2

「へええ。」

ふたご1

「大腸を撮影してる途中に『あっ、胃をとるの忘れた』と思って戻るのも簡単です。」


ふたご2

「いや大腸まで行ったのに帰ってこられるのはちょっと。」


ふたご1

「こちらがその気になれば、口からまた出すことも可能なんだよ。」


ふたご2

「やめてくださいやめてください。」


ふたご1

「さあ、早く工場の権利書を渡すんだ。」


ふたご2

「嫌な脅迫だなあ。」


ふたご1

「さもなくば口=結腸往復ラリーを開催するぞ。」


ふたご2

「ラリーできるほどカメラを飲むな。」


ふたご1

「俺は赤に賭けるぞ。」


ふたご2

「博打にするな。」


ふたご1

「開催地の自治体には莫大な収益が入るぞ。」


ふたご2

「公営ギャンブルかよ。」


ふたご1

「しかし最近は参加人口が減って、撤退する所もあるぞ。」


ふたご2

「世知辛いな。」


ふたご1

「だから健全なイメージを前面に打ち出して、若い女性などの集客を目指すぞ。」


ふたご2

「大腸を走る競技が健全なのか。」


ふたご1

「少なくとも健全な身体を目指しているぞ。」


ふたご2

「ギャンブルにしといて何を言うか。」


ふたご1

「地元スポンサーとの対あっぷっも考えているぞ。」


ふたご2
「そんな経営健全化はいいんですが。」

ふたご1

「車体に書かれたマルボロの文字。」


ふたご2

「だいぶ身体に悪いですが。」


ふたご1

「そんなこと言ってると肺をコースにくわえるぞ。」


ふたご2

「喫煙どころじゃなく身体に悪いです。」


ふたご1

「軍歌を大音量で流しながら耳元をぐるぐる回るぞ。」


ふたご2
「おまわりさーん。」

6月24日、石やーき芋♪ 消化したて

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