ガリレオ温度計とはこちらのようなものです。
つまり浮沈子の水の中の比重が一定で、まわりの水の比重が変わる場合にのみ、この温度計は成立
する仕組みなのです。これはつまり、浮沈子内部の水を変動させるほどの熱が浮沈子内部にはつたわって
いないということなのです。これは、つまり箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川ということです。
大名行列すらうかつに通さない大井川が、熱ごときを通すでしょうか。ガリレオは温度計の中に大井川を
いれることにより、断熱効果を期待したのです。しかし近年では純粋の大井川が少なく、ガリレオ温度計の
精度は低いものとなっているのです。
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