グナイゼナウ博士 |
あの頃犬だった私は今こうして人としてナカーコと会えてとても幸せです。 |
双葉博士 |
あ、あははははははは。ト、トムはマイクより背が高いです。 |
レムミ助手 |
動転してまっす。 |
獅子ヶ島委員 |
なんで教科書の例文みたいになってるかね(笑)。 |
グナイゼナウ博士 |
怪人技術の発展はすごいものがありまーす。そこで私も犬として自らを怪人科したというわけデース。 |
双葉博士 |
と、いうか自らを怪人化させてしまう犬のほうがすごいけど。 |
グナイゼナウ博士 |
大学の近くに住んでいたので、『門前の小僧習わぬ経を読む』というやつでーす。 |
双葉博士 |
も、モンゼン? |
レムミ助手 |
がしゃっ。ういーん。がしゃー。ぴー…ひょろひょろひょろりー…がーぴー…。 |
双葉博士 |
き、気が利くわね。 |
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でましたっ。 |
双葉博士 |
で、でっ? |
レムミ助手 |
ドイツの都市での話でっす。モンゼン動物園で公開されていた子象が大人気で、ナラワヌ卿(スタディーン男爵)も呼ばれてきたほどだったといいまっす。 |
双葉博士 |
あはは、そーなのよー。まさかあの人を呼ぶとは思わなかったわー。 |
木村博士 |
というかなんで子象が大人気だったら呼ばれるのよナラワヌ卿は。 |
レムミ助手 |
そこに気づくあたりはさすが木村博士でっす。 |
獅子ヶ島委員 |
もっと根本的なことに気づいたほうが良さそうだけどね(笑) |
双葉博士 |
でもねー。あの時ちくわとかあげてた犬がこんな風になるとはねー。 |
レムミ助手 |
切り替えの早さでは他人の追随を許さないともっぱら評判の博士でっす。 |
グナイゼナウ博士 |
そーですー。いつもちくわをナカーコはくれましたー。 |
獅子ヶ島委員 |
何でちくわをいつも持ち歩いてるんだね(笑) |
グナイゼナウ博士 |
私はそれを売り、肉や魚を買った物でーす。 |
双葉博士 |
あはははは、手間をかけさせたわねー。 |
グナイゼナウ博士 |
ところーでナカーコ。 |
双葉博士 |
なにー? |
グナイゼナウ博士 |
じつーは、今回世界治安用怪人会議でエキジビジョンマッチが開催されるといいますー。 |
双葉博士 |
そーそー。それに怪人出すのよ私ー。 |
グナイゼナウ博士 |
そのことで気になる噂を聞いたんでーす。 |
双葉博士 |
噂? |
グナイゼナウ博士 |
世界革命怪人機構というのを聞いたことないですかー。 |
レムミ助手 |
がしゃっ。ういーん。がしゃー。ぴー…ひょろひょろひょろりー…がーぴー…。 |
グナイゼナウ博士 |
怪人の解放をうたい、怪人による世界制覇をもくろむというテログループでーす。 |
レムミ助手 |
ちっ。 |
グナイゼナウ博士 |
その世界革命怪人機構が、今回の治安用怪人会議への攻撃を企てているそうなのでーす。 |
獅子ヶ島委員 |
そこで、双葉博士と木村博士にはその攻撃を未然に防ぐことに協力してもらいたいわけですよ。 |
レムミ助手 |
はあ、でもどうしてうちの博士みたいなしょうもない博士にお願いするわけでっすか。 |
グナイゼナウ博士 |
世界革命怪人機構の勢力は各国の中枢にまで及んでいまーす。噂では高名な博士までその影響下におかれているーとか。 |
レムミ助手 |
なるほど。そこでそんな組織も目をつけそうにない、しょうもない博士であるところのうちの博士に協力を。 |
グナイゼナウ博士 |
おねがいしまーす!ナカーコ! |
双葉博士 |
わかったわっ!まかせてっ! |
レムミ助手 |
むやみとたいへんに気がいいとも言われているうちの博士でっす。 |
双葉博士 |
ところで、どうして元犬のあなたがそういうことを頼んでくるの? |
グナイゼナウ博士 |
申し遅れましたー。私の今の名前はハンナ・フォン・グナイゼナウ…。 |
双葉博士 |
えっ。 |
獅子ヶ島委員 |
そう、今回の治安用怪人会議の議長である、ドイツ代表。 |
双葉博士 |
ええっ!? |
レムミ助手 |
こうして、犬の配下となって働くこととなるうちの人間の博士でした。 |
グナイゼナウ博士 |
わんっ |